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トーハン創立69周年記念式典

2018年9月21日

トーハン創立69周年記念式典

株式会社トーハンは、9月19日午後4時より本社8階大ホールにて創立69周年記念式典を催し、永年勤続者(30年勤続)19名を表彰するとともに、著名な数学者でエッセイストでもある藤原正彦氏の特別記念講演会を行った。

近藤敏貴社長挨拶(要旨)

創立69年の節目にあたり、ま20180921souritsukinen.JPGずはこれまで会社を支えてこられた多くの先輩方に敬意を表し、長年のお取引先各位に深く感謝を申しあげたい。そして同時に、今、会社がおかれている現況を率直に見つめ、皆さんとともに新しいトーハンを創っていく決意を新たにしたい。
出版業界全体の市場規模は、ピーク時の1996年から見ると半減しており、その退勢は今もなお止まっていない。この危機的な変化に対応するには、出版流通の抜本的な構造改革を含む、大きな変革を実現しなければならない。その基本方針は「本業復活」と「事業領域の拡大」の2つ。不安のない磐石の体制で本業を復活し、資産を有効に活用すると同時に、それを実現するために事業領域を拡大していくことが必要になる。
まず「本業復活」だが、現状のプロダクトアウト型の流通からマーケットインへの転換が重要だと考えている。刊行情報の事前活用を徹底し、発売前に書店からの受注を固め、売り切ることを前提とした「欧米型の受注流通モデル」を構築していく。これを進めるには当然利益の再配分が必要になるが、その原資は返品減少に求めるしかない。物流部門の省人化・省力化と併せ、業界全体で返品減少を成し遂げ、その利益を業界三者で再配分していきたい。
「事業領域の拡大」については、これまでの取次事業単一の構造から脱却し、グループ全体で複数の収益源を確保していく。すでに大きな収益源となりつつある不動産事業をはじめ、中期スパンの投融資計画を策定し、新たな成長エンジンとなる投資やM&Aを積極的に検討していく。こうした新規事業により、グループ全体の裾野を広げ、本業である総合コンテンツ流通事業を強力に支える、新たなグループ構造を確立していく。
この機会に、皆さんに1冊の本を紹介したい。「小さな村の旅する本屋の物語」というノンフィクションだ。内容は、イタリアの山奥に実在する、本の行商で暮らしを立てた小さな村の話。この本を読むと、本には、個人の知的関心を満たすだけでなく、社会全体を変える力があり、例えれば、本は酸素をたっぷりと含んだ血液で、取次と書店は全身に張り巡らされた血管だということが強く感得できる。社会の隅々にまで新鮮な本を届け、多様な出版物が読まれる環境を維持すること、これが我々の責務であり、誇りである。
来年はいよいよ創立70周年、本社再構築・物流再配置の大きな計画を着実に実現し、将来に向けて皆さんと一緒に全力を尽くしていきたい。

<特別記念講演>
講師  お茶の水女子大学名誉教授・藤原正彦先生
演題  「読書の重要性と出版業界への提言」
本年6月の兵庫トーハン会総会で藤原先生の講演を聴いた近藤社長が、「社員にも聴かせて日々の仕事の糧にしてもらいたい」と考えて実現。藤原先生の情熱にあふれた90分間の講演を、400名超の役職員が清聴した。

■この件に関するお問い合わせ  トーハン広報室 TEL 03-3266-9587