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新年仕事始め式 年頭挨拶(要旨)

2018年1月 5日

新年仕事始め式 年頭挨拶(要旨)

株式会社トーハンは、1月5日午前9時より新年仕事始め式を行いました。藤井武彦社長の挨拶(要旨)は以下の通りです。

皆さん、明けましておめでとうございます。
年頭にあたり強調したいのは、出版マーケットは縮小傾向とは言っても1兆4千億円の規模で絶対額としては大きいという事実を正しく認識する必要があるということです。それだけのボリュームを持つ業界が転換点を過ぎ、カオス的な局面にあり構造変動が進んでいます。企業として事業の継続性を担保するためには、スピーディーな構造改革が必要です。現在の中核事業である出版事業は、デジタル化の流れの中でマーケットの縮小が続いていくと思いますが、紙の本はゼロにはなりません。一定の均衡点に達するまでは集約化・収斂化の動きが強まります。従って、より競争力の強化を図るということがまず大事です。そして同時並行的に、業態の構造改革のため出版総合商社として事業領域をさらに広げる動きを強めていきます。今年は生き残りをかけて徹底した変化対応を行うと同時に、大きく自己変革をしなければならずキーワードは「変革と挑戦」であります。

業界の課題の中で、特に出版物流問題については、昨年「物流再生元年」という事を新春の会で打ち出しました。その後、取協と雑協で立ち上げた流通改革PTを中心に、様々な課題に取り組み、成果も上げてきましたが、解決すべき問題もまだ多く残っています。
改めて市場の趨勢を見ますと、書籍は比較的堅調ながら、雑誌とコミックはデジタル化の影響を受け、縮小が著しく業界の構造変動の大きい要因になっています。この対策として本年は「リアルとインターネットの融合」「集客の強化」の二つの方針を打ち出します。

「リアルとインターネットの融合」は、e-honが大きなポイントです。e-honの店頭受け取りモデルは、近年の宅配料金値上げや配達環境悪化の中、改めて注目されています。昨年秋にリリースした雑誌の毎号店頭留め置きサービスや、バックナンバーを中心とした雑誌受注、書店の店頭在庫検索とe-hon発注の連携システムの導入も拡大をしていきます。
第二の「集客の強化」については、昨年リリースしたPOS Vによる共通ポイント対応と、書店の複合化が大きな柱になります。共通ポイント導入店では客単価等に増加の反応が出始めています。また複合化もブックファースト中野店に見られるように、進化しつつあるノウハウが生かされ、カフェ・文具・雑貨売り場の集客も好調で、本売場との相乗効果も大きく、レベルが大変上がりつつあります。

リアルの強みを生かす方向性として、アメリカの独立系書店の動向もヒントになります。海外派遣研修に行っている社員の報告でも、独立系書店は品揃えやイベントでリアルの強みを追求して、「本を買う場所」というよりは「新しい何かを発見する空間」として認知された結果、読者に支持され、日本とは逆に店舗数が増え続けているということであります。日本でも、時間消費型の店舗空間を志向し、読者の心理に迫る店作りに大きな可能性があり、今後のポイントにもなっていくと思います。

カオス的状況の中で、今年はこれまで以上に「コストの最小化」が重要となってきます。コスト意識は皆さんにもかなり浸透し、組合のアンケートでも、91%の方がコスト削減に取り組んでいるということです。その結果、ハイクオリティ運動も進化し、部署を超えたユニットの活動が増えているのは、非常に良い傾向であると評価しております。今年は、皆さんの意識の高まりを追い風に、システム・物流・人件費など諸コストの抜本対策を進めます。さらに、今年取り組む大きいテーマの一つに書籍部門の収益力向上の問題があります。雑誌・コミックのシェアが落ち込む中で収益対策として優先順位の高い課題です。重要性を増す事業分野の拡大については全員の知恵を結集して推進していきます。

締めくくりとしまして、新しい企業カルチャーの創造について述べます。昨年は、コンプライアンス体制を見直す重要な節目の年となりました。今年は、日常業務への徹底を図る年です。管理過剰な会社にせず、ボトムアップで節度と品格のある社風をつくっていかねばならないと思います。また、働き方改革を加速し、生産性を高め、健康で活力溢れる会社を目指します。

最後になりますが、今年は本社再構築・物流再配置もいよいよ実際の工事に着手します。建物などの外形的な部分だけでなく、トーハンで働く一人一人が意識を改革することで、トーハンという会社をしっかりとした実質を伴わせ、発展させなくてはならないと思います。冒頭に申し上げましたが、今年は「変革と挑戦」の年であり、将来に対する基本的な考えをよく理解した上で、たじろぐことなく、ひるむことなく夢と希望をもって全員一丸となって勢いよく新たなスタートを切っていきたいと思います。

(平成30年1月5日 午前9時より、トーハン本社にて)

■この件に関するお問い合わせ  トーハン広報室 TEL 03-3266-9587