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トーハン創立68周年記念式

2017年9月19日

トーハン創立68周年記念式

株式会社トーハンは9月19日午後4時より、本社8階大ホールにおいて創立68周年記念式を開催し、あわせて永年勤続者(30年勤続30名)の表彰を行いました。
 藤井社長の挨拶は以下の通り。


藤井武彦社長挨拶(要旨)

現在はITの進歩に伴い、本や雑誌が果たしてきた機能の一部がデジタルで代替されるようになり、全体的な読書マーケット自体が大きく変化しております。特にここ数年、私は「業界は大きな転換点にある」と申し上げてきましたが、最近の様々な事象をかんがみて、もはや転換期を過ぎ、いよいよカオス的領域に突入した状況となってきたと思います。

トーハンでは現在、営業施策としてTONETS V・スコアVを活用し、雑誌の新しい仕入配本方式も定着してきました。コミックもLINEなどIT企業とも連携しながら、ネットとリアルの融合を進めており、また複合事業にも力を入れております。当面これらのPDCAを確実に回していく必要があります。加えて、書籍・雑誌の趨勢の変化に対応して、書籍の比率が相対的に高まる中で、書籍の安定的収益化等を通じて、出版販売会社として継続可能な収益構造を、早急に構築しなくてはなりません。
そして、中長期的には出版物と並び立つような新商材・新サービスを強化する必要があります。出版を基軸としながら、事業領域を拡大し「出版総合商社」として、これからのトーハンの事業を再構築していく必要があります。

目下、それを具現化した先行的な取り組みとして、文具・雑貨・カフェを軸とした複合化や、ニュープロダクト開発部を中心としたオリジナル商品の開発を進めています。さらにスピードを上げて、新しいトーハンとしてのオリジナルな書店コンセプトを構築し、総合的に売上・利益を高めていく必要があります。このように、中長期的には「出版総合商社」を志向していきますが、一朝一夕に実現するものではなく、当面は出版販売事業の補強が急務です。
特に、出版輸送ネットワークの維持が喫緊の課題となる中、トーハンはいま非常に困難な、三重苦的な環境に直面しています。それは、売上の減少、運賃を含むコストの増大、収益の悪化という3つのトリレンマ状態であります。
売上が減り続ける中で、全社的にハイクオリティ運動なども推進し、コストの見直しに取り組んでいますが、損益的には年々厳しくなっています。私は常々、経営の方程式として、売上の最大化・原価のコントロール・経費の最小化と適正利潤の確保を申し上げておりますが、皆さんも、現在の厳しい経営環境をよく認識していただいた上で、危機意識を共有し、あらゆる仕事を根本から見直して頂きたいと思います。
トーハンを2年後の70周年、また100周年へと継続発展させていくために、まさに創業当時がそうであったように、社会の変化に対応し、この厳しさを我々自身の力で乗り越えていく必要があります。全ての決め手は「人の力」にあります。さいわい、この点については、私は非常に明るい希望を感じています。
商工会議所主催の販売士一級試験は、今年はトーハンから30名に及ぶ合格者が出ました。しかも半数を超す16名が女性ということで、女性活躍・ダイバーシティ推進の観点からも、皆さんのモチベーションの高まりを、私は大変嬉しく思っております。

さらに、毎年実施している公募による大学院派遣研修では、定員は原則1名ですが、応募者の意欲や情熱が年々高まり面接でも甲乙つけがたく、昨年は2名を送り出し、しかも2名とも主席とそれに準ずる優秀な成績で卒業したということもありました。

さて、現在当社では全社業務総点検に取り組み、事務の標準化を進めてコンプライアンス・マニュアルも整備しつつありますが、やはり世間を見れば、基本を徹底している企業には本質的な強さがあります。これからのカオスの時代を生き抜くためには、「基本の徹底」が最も求められます。
トーハンの将来を規定する、足許の重要な取り組みとして、本社再構築・物流再配置があります。皆さんからも色々な意欲的なアイデアを出して頂き、専門家の意見も参考にしながら基本計画を取りまとめております。その概要は、本社ビルに震度7にも耐えうる免震工事と改築工事を行ない、事務所や物流作業所の再配置を行うというものです。詳細は改めてお知らせします。
さらに、建物などハード面だけでなく、働き方というソフト面でも改革を進めていきます。仕事の効率化を進め、時間外業務を減らして、より健康的なゆとりある働き方を実現していきたいと思います。働く人の健康を第一に考え、健康ポイント制度の導入も検討しています。これも決まり次第ご連絡したいと思います。

さて、今までの68年間のうち、前半の約50年間、トーハンは大きく成長を遂げました。現在の私たちは、これをトーハンの勃興期・興隆期であったと位置づけることができます。
その後の20年近い期間は足許も含め厳しい経営環境の中にあります。そういう状況を踏まえ、ここ1~2年のトーハンの取り組みについては、皆さんが後の世代から評価されるものでなくてはなりません。
いまトーハンが変化対応に失敗すれば、50周年まではよかったが、それ以降は衰退期だったと定義されるようなことにならないようにしなくてはならないと思います。逆にさらなる進化を遂げれば、「百年企業」としての発展につながる移行期間だったと評価されるでしょう。歴史の評価がどちらに下されるか、まさに現在のトーハンを担う私たち一人一人の肩にかかっています。

トーハンにとってこれからの歳月は、過去のどの時代よりも厳しいものになると思います。しかし、トーハン全員の総力を結集すれば、必ず壁を突破することができ、「百年企業トーハン」の展望を切り開くことができると固く信じております。
これからも全員参加で、第二の創業にも匹敵する出版総合商社トーハンを創り上げ、誰も見たことのない出版の未来を開拓していくことを、皆さんと誓い合いたいと思います。

■この件に関するお問い合わせ  トーハン広報室 TEL 03-3266-9587